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自治体コモンズとは

マイナンバー法が施行!―自治体が直面する運用上の課題―

2016/1/10

◎前回のテーマ「懲戒処分の実務とは?-住民の信頼を得るために-」の『まとめ』を掲載いたしました。過去のコモンズからご覧ください。

自治体における個人情報の管理のあり方を大きく変えることになる「行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律」(以下「マイ ナンバー法」という)が施行されました。各自治体では、マイナンバー法の施行を受けて、個人番号を利用するための条例(番号利用条例)を12月議会で制 定したことと思います。これで、マイナンバー制度を運用する法的な準備は整いました。
コモンズでは、「マイナンバー法による条例整備」をテーマにしました。そこでは、主にマイナンバー法のしくみや番号条例の内容について、個人情報保護条 例との関連から議論したところです。
現在、マイナンバー法や番号利用条例については、運用における課題が次々と明らかになっています。特に本人確認の方法については、その仕組みが難しく、 窓口においてどこまで厳密に法令どおりの本人確認を行わなければならないか、また、そもそも、個人番号は必ず本人から取得しなければならないのかなど、 自治体における混乱や戸惑いが見られます。
そこで、今回は、マイナンバー法の施行における課題について議論しましょう。

1: 北法研 パピコ

2016/01/13 19:03:56 先日庶務係から、研修講師の謝金を支払う際は、源泉徴収の課税審査で使用するため講師からマイナンバーを聞いてください。と通知がありました。この場合、研修担当者ではなく個人番号関係事務実施者が講師とやり取りしなくてはなりませんか?

2: くすのき

2016/01/14 16:31:35 この場合の「個人番号関係事務実施者」は、法的には市長ですよね。
関係事務者たる市長の補助者として誰が講師から個人番号を取得するか、ですから。
法的にはどちらでもよい(源泉徴収の担当者も研修担当も)のではないか、と考えます。

3: くすのき

2016/01/14 16:32:34 実際には、研修担当者が個人番号を講師から取得して、源泉徴収の担当者に渡すことになるのではないでしょうか。

4: 北法研 パピコ

2016/01/14 23:58:10 スミマセン。個人番号事務担当者を決めている場合でした。
それぞれの自治体で違うかもしれませんが
研修講師のマイナンバーを教えてもらう場合は
個人番号事務担当者しか聞くことはできませんか?

5: くすのき

2016/01/19 10:19:59 原理的には、マイナンバー法に限らず、法令の権限は執行機関に付与されます。
ですから、住民の権利義務に直結することでないかぎり、「担当者」というレベルで規制はかからないと考えます。
研修講師の場合も、それぞれの自治体で適切に「個人番号関係事務者」としての個人番号の取得法を定めればよいことだと考えられます。
ただし、取得した個人番号はどこか1つの段階だけで管理すべきでしょうね。
研修担当も源泉徴収の担当もコピーを保管している、などということは好ましくありませんね。

6: くすのき

2016/01/19 10:20:55 本人確認の手段について。
申請の際、本人が「個人番号通知カードを忘れた。」場合は、どうすればようのでしょうか。

7: まいほうむ

2016/01/19 12:40:46 初めて投稿させてもらいます。
・研修担当者の目の前で記入する場合
・事前に記入済みの書類を受け取る場合
研修担当者は、両方の場合で本人確認を行うのですか。

8: 北法研 パピコ

2016/01/19 23:16:09 まいほうむさま
マイナンバーカードをお持ちでなければ、研修担当者の目の前で記入する場合も
本人確認は必要ではないでしょうか?
6 くすのきさんのお問いかけのように、申請の際窓口で「自治会長の○○だけど」
とあきらかにわかっていても通知カードがない場合は本人確認しなくてはならない
はずですよね。

マイナンバーが記載してある住民票をとってもらうのが一番早いと思いますが・・・

9: まいほうむ

2016/01/20 08:22:48 パピコさま
回答ありがとうございます。
私の表現がよくありませんでした。

事前に記入済みの書類を受け取る場合は、研修担当者は番号を収集するのではなく単純に書類を源泉徴収の担当者に渡すことを委任されてことにならないかと思いまして。

10: くすのき

2016/01/20 13:23:04 研修担当者あるいは源泉徴収の担当者のいずれかが、国税事務における「関係事務実施者」として、個人番号の提供を本人から求めることができ(法14条1項)、その際には、本人確認が必要です(16条)。
マイナンバーの取得と本人確認は原則として一体です。
これは、法の定めというよりは、「その番号がその人のものかどうか確認する」という当然のことを確認的に規定したものである(ものの道理)だと思いますよ。

ですから、研修担当者が単に渡すのであれば、源泉の担当者が本人確認をしなければなりません。

11: くすのき

2016/01/20 13:26:04 繰り返しになりますが、マイナンバー法に限らず、法律は自治体と住民等の第三者との関係を規律します。
ですから、住民に対するフロント(執行機関、事務実施者、関係事務者等)とその権限しか規定しません。
でも、実際には、フロントが住民に対することはありませんから、フロントの補助者が法で定められたフロントの権限を行使することになります。
その補助者が誰であるべきかについては、基本的には、法令のあずかり知らないところではないでしょうか。

12: 北法研 パピコ

2016/01/20 23:12:16 申請の際、本人が「個人番号通知カードを忘れた。」場合、マイナンバーが
記載してある住民票をとってもらう以外に方法はありますか?

マイナンバー法の第14条とかは使えますか?

13: くすのき

2016/02/01 09:40:23  忘れた場合で、「個人番号付住民票取得が困難」な場合は、職権で住民基本台帳を確認することができます(施行規則3条)。
 具体的にどのような場合が「困難」なのかは・・・。
 実際には、「忘れた=困難」で対応しているようですね。

14: くすのき

2016/02/01 09:41:32  このままだと、「身元確認だけを行い、個人番号は自治体が確認する。」ことがマイナンバー制度である、という理解が広がりそうですね。

15: くすのき

2016/02/01 09:43:28  こういう過程を経て、根拠条文を確認しない「マニュアル行政」が、進められていってしまいます。
 実際の確認方法はどうであれ、本人確認制度の法的な根拠・流れは、しっかりと理解した上で実施したいですね。

16: 北法研 パピコ

2016/02/02 22:19:02 くすのき様、ありがとうございます。

13,14,15のコメント参考になります。
本人確認制度の法的な根拠、流れはいましっかりと理解する必要がありますね。
それと困難な場合の考え方を広げても(忘れた=困難)としてもだれも困る人がいない
・・・とも考えてよろしいでしょうか?

話は変わりますが、今後は申請書の添付書類がマイナンバー利用で
省略されることも予想されますが、
添付書類なしでどのように監査していくのでしょうか?

17: くすのき

2016/02/12 15:03:10 それは課題ですね。
内部管理の事務なので条例別表に挙げられてなくても個人番号を利用して監査できるという考え方もあるでしょうが。
やはり、添付書類の一覧などをハードコピーして決裁をする必要があるのではないでしょうか。

今月のまとめ

2016/2/29

自治体における個人情報の管理のあり方を大きく変えることになる「行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律」(マ イナンバー法)について議論しました。
自治体の窓口では、マイナンバー法の委任を受けた番号利用条例が整備され、いよいよ実際の運用段階に入っています。 マイナンバー法の運用における最も大きな課題の一つとして、申請者からのマイナンバーの取得が挙げられます。 マイナンバー法上の原則は、①個人番号カードの提示、又は、②通知カード+免許証等の提示です。第一段階の例外として、政令で③住民基本台帳の 写し+免許証等が規定されています。 その上で、申請者において住民基本台帳の写しを取得することが『困難な場合』は、住民基本台帳を職権で確認して申請者の個人番号を確認できると されています(第二段階の例外=「例外の例外」)。
しかし、個人番号カードは普及していませんし、通知カードを忘れてきた住民に対して、「取りに帰ってください(原則)。」とか「手数料を支払っ て住民票の写しを取得してください(第一段階の例外)。」とは言いにくいですよね。 そこで、多くの自治体では、「通知カードを忘れた=困難な場合」と解釈して運用しているようです。大多数の住民が申請の際に通知カードを持参し ていないようですから、結局、マイナンバー法の運用では、「免許証だけ持っていけば、申請において添付書類が不要になった制度」、もっと端的に 言えば、「(単に)添付書類が不要になった制度」だという理解が広まっていくのではないでしょうか。 結果としてそうなったとしても(おそらく、そうなってしまうでしょう)、職権による住民基本台帳からの個人番号の取得は、「例外の例外であ る。」ことが理解されなければなりません。
マイナンバー法本来のしくみを組織で共有し、また、後輩職員に伝えていくことが、住民の個人情報を保護し、有効利用する私たち自治体職員の大切 な役割ではないでしょうか。 今度こそ、マニュアル行政から脱皮しましょう。

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